敗北者のブログ

長年生きて来たぢぢぃの独り言

生ごみ




そう言えば、いつの間にかセミの鳴き声が聞こえなくなっている。


晴天の真っ昼間だと言うのに日向を歩いていても、辛い暑さは感じなくなっている。


そよと吹く柔らかな風の中に金木犀の囁き掛ける様な優しい甘い薫りが運ばれてくる。


「今年の夏も、やっぱり花火は観に行けなかったね。」


金木犀の薫りに、優しく甘いフレグランスを飾り付けたのは、一緒に直ぐ隣を歩いている彼女だった。


花火好きな彼女は、毎年、近隣で打ち上がる花火の予定表とにらめっこをしながら、その年の花火見物の日程を調整するのを楽しみにしていたのだが、こんな世の中になってしまったここ何年間は全く花火見物には出かけられていなかったんだ。


蜩の輪唱が始まる前の、まだ、クマ蝉やアブラ蝉が鳴き散らかしている時間帯に浴衣を着て、うちわを持って花火会場へと向かうんだ。


打ち上げ時刻までには、虫除けや腹ごしらえの準備をちゃんと整え、わくわくしながらその時を待っている。



お腹に響く大轟音の中で、夜空に広がる色とりどりの閃光の宴に酔い知れる一時。


寄り添って重なり合って、同じ彩りと同じ音響に心を震わせる僅かな時間。


「凄かったね、綺麗だったね、楽しかったね。」と興奮覚め遣らぬ彼女と語らいながら、まだ蒸し暑い夜風の中を手を繋いで当たり前に花火会場から同じ家に帰る時の幸福感をここ何年かは味わってはいない。



もう既に、また何十回目の金木犀の薫る季節がやって来てしまったんだと、

残念でもあり、

相変わらず当たり前に直ぐ隣を歩きながら、他愛のない、どうでもいい話しをしながら家路を辿っていられる喜びに感謝を捧げたい。









えっと、

これは誰でしょーか?

何を言いたいのでしょーか?


ゴミ箱を漁っていたら、

こんな生ゴミがありましたので、

今日は水曜日で生ゴミの日だと思い、

こんな時間ではありますが、

ご近所さんの目を盗んで捨ててしまいました。

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