敗北者のブログ

長年生きて来たぢぢぃの独り言

結婚記念日




昨日はなん十回目の結婚記念日でした。

思えば長々と夫婦をやって来たもんだと、自分でも感心してしまいますよ。


激しい言い争いや、何日間も口をきかないような喧嘩もなければ、危機的な状況に陥る事もなく、長くても2~3時間程度、家内が静かになる位で、その後は徐々にまた喧しい家内に戻って行くと言う様な夫婦関係のままで続けて来ている。


なんとなくなんだが、結婚前に俺が描いていた夫婦像になっている様な気がするんだ。


漫才を見てはバカ笑いして、娘と料理をしながら失敗して大笑いしあってて、お風呂からは鼻唄が聞こえて来て、飼い猫を相手に何やら真剣に会話をしている様なお気楽な家内。


数日間の間隔で、「する?」「しない?」とか言い出しては、口で気軽に抜いてくれたり、勝手に勃てては入れて一人で盛り上がったてたりと、そっち関係も相変わらずに飽きる事なく致してる様な始末。


俺は、俺達夫婦が特に仲がいいとは思ってはいないんだ。

勿論だけど、仲が悪いなんては思ってない。

けど、まぁ普通なんだろうなって言う感覚を持ってるんだ。


けど、娘や息子の友達のご夫婦なんかを見ていると、ひょっとして俺達夫婦ってめっちゃ仲良いじゃん。

とか思ったりもするんだけど、喧嘩をしないからと言って、それイコール仲が良いと決め付けてしまって良いのだろうかって疑問が涌いてくるんだ。



それは、出発点の違いが問題なんだろうなって、なんとなくだが自分を納得させているんだ。


そもそもが、恋愛をして、どうしても結婚したいんだ。

って、心に誓って結婚した分けじゃなかったから、恋愛感情が冷める事もなければ、俺の物にしたいんだって言う独占欲とかもなかった。

家内は大雑把な性格をしているから、それ以前まで付き合っていた元カノの様な強烈な束縛などは全くなくて、逆にかなりのフリーランスでいられる解放感に戸惑ったりもしたんだ。


俺がそれまでにして来てしまった恋愛観からしてみれば、ベクトルの違う異質な恋愛とでも言うのだろうか?


今となっては、彼女や恋人感など微塵もなく、それよりも寧ろ身近で大切過ぎる、要するに妻と言う他に言い様のない存在に君臨してるんだ。


なので、特に意識して家内が好きだとも思う事は滅多にないし、仲がいいとも思ってないんだ。





俺がこんな事を言えば、多分、こんな風に答える。

こんな不安を抱えているんだ。と言えば、どんな風に心配をしてくれるのかが想像できてしまう。

それを当たり前なんだとは思ってはいないが、それを簡単に想像できてしまって、予想通りの反応だった事に対して、妙に安心できるし、嬉しかったりもしている。


感謝しているなんて言葉を軽々しくは言えはしないけれど、

面と向かって、改まって「ありがとう。」とは言い辛いのは確かだし、

もしも、それをしたとしたらば、

家内のその態度が容易に想像できてしまうのも、ん十年もの年月を夫婦暮しをして来た間柄なのだろうと思うんだ。


家内に取って俺は、多分、どうしようもない駄目駄目亭主なんだろうけど、その事に関しての愚痴や嫌味や悪口とかは聞いた事がほとんどない。

かと言って、それが愛されているからなんだと実感もしていない。



会社帰りに、誕生日用のケーキにちゃんとロウソクも付けたモノを買って帰って来たんだ。


後何年、いったいどれだけの月日を一緒に生きて行くのかは想像できないし、考えてもいないけれど、

明るく楽しい家庭を築いてくれて、




「ありがとう。」って、




ぼそぼそと目も見ずに、呟いてみたんだ。

案の定、予想通りの結末になってしまった事は、

ここでは言いますまい。

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