敗北者のブログ

長年生きて来たぢぢぃの独り言

2021年3月のブログ記事

  • 独りよがり

    闇の深い夜に、 救いたいと願う言葉を 幾重にも重ねて綴り、 貴女に送り続けていた。 ただ思うがままに、 元気づける無責任な言葉を なんの覚悟も持たずに 笑顔になるのを期待してた。 追い詰めていたのかな? 重荷になっていたのかな? 俺は、 理解なんてしてなかったよね? 押し付けられた優しさ程 逃げ場... 続きをみる

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  • 水墨画

    聞こえて来る筈の音が 部屋の中まで聞こえて来ない 不自然な昼下がりだった。 静寂を装った雪の音色に包まれている。 ホテルの目の前を走る車は、 皆、ゆっくりと慎重に流れていた。 まるで真綿を敷き詰めた様な 暖かそうな景色には、 誰の足跡も残せない真っ白な拒絶と 全てを包み込んで自由を許さない 厳しさ... 続きをみる

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  • それまでの俺

    なぜ、 こんなに似合わない翳りを 纏っているのだろう。 儚げな可愛らしさに 冷たい蒼い陰が、 滲み出していた。 この表情が 無邪気に笑うと、 どれだけ 可愛いくなるのだろう。 このどことなく 幼さが残る顔立ちが 笑顔になったら どれだけ可愛いのだろうか。 心のざわつきが 抑えきれない。 無理に平静... 続きをみる

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  • 美人さん

    俺の立場からすれば彼女はなんの為に、そんなに念入りにお化粧をして髪の毛をセットして着飾って、ミュールの指先にまで彩りを添えて、完璧になろうとするんだろうな?って思うんだよね。 だって、さっきまでバサバサの髪の毛で、枕を頭の上に乗っけてだらしなくウダウダしてたじゃんよ、それじゃ別人じゃん。 いったい... 続きをみる

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  • 淋しいよ。

    「淋しいよ」声が聞こえた気がした。 それでも、話しをしている彼女の口から語られているのは、たわいのないいつものショッピングに出掛けた時の話し。 気に入ったスカートを見付けて、店員さんとの会話がちぐはぐだったとか、値段が高い割には、素材が良くなかったとか。 数日前の夕食に食べたパスタの麺が固かったと... 続きをみる

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  • 女子の怖さ

    最初に女の恐さを知ったのは、中学一年の夏だった。 小学時代の同級生に告白されて、断った。 小学生の頃は仲良く親しかった友達だったが、顔はお世辞にも可愛いくはなく、いわゆるブスと呼ばれる部類に属していた。 俺に取っての彼女の存在はあくまで、同じクラスの同級生で、気軽に好き勝手な事が話せる身近な女子で... 続きをみる

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  • 男女の性欲差

    男の方が表だって女と セックスしたいだの 抱きたいだのと口にするけど、 実際問題、 男は騒ぐ割にはレベルが低く、 それに比べて女の場合は、 長く付き合って来た男に 開発されてる女の性欲は男の したさに比べたら その比は半端なモノではない。 なんせ男は出せば落ち着く。 だが女はイクからが始まりで、 ... 続きをみる

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  • ほふられた雪中桜 転

    なんて綺麗な形をしたオッパイをしているんだろう。 キャミソールを躊躇いもなく、潔く脱ぎ去り淡いピンク色をした花柄の可愛いブラは決して大きな内容物などは抱えてはいなかった筈なのに。 意外に大きいんだね。 余計な感想を口にしてしまった。 少し恥じらう様に片手で隠して、はにかむ様な笑顔を浮かべて、上目遣... 続きをみる

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  • ほふられた雪中桜 生

    雪はより一層大粒になり、ヘッドライトに貼り付き始めたのか前方を照す範囲が狭くなって来ている様に思えて来た。 を行き来しているワイパーも掻きよけた雪を固まりにして溜め込んでしまって、端っこの視界を妨げてしまっていた。 気象状況は可なりの悪化を辿っているのは確かだった。 やっと市街地を抜けて、町外れの... 続きをみる

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  • ほふられた雪中桜 起

    今でこそ、携帯と言う魔法のツールが存在している時代なのだが、 太古の昔は、家の中か街中の公衆電話くらいしか連絡手段がなかった時代が存在していたのである。 待ち合わせの時間と場所を家の電話で話し合って出掛け、落ち合わせてデートをする。 一歩、外に出てしまえば、例えば電車の遅れや交通渋滞で待ち合わせの... 続きをみる

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  • 屁理屈

    100%の信頼感から来る近接した男女間の精神的な距離は、礼儀や遠慮などを一切省かれた、もう一人の自分とも思える親近感を持って相対しているものだったりする。 勿論、そこに感謝や喜怒哀楽の心情的な交流は存在しても、あえてそれまで省いていた感情を言葉にして、表情に現してまでの表現をする手段を選ぶのは、そ... 続きをみる

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  • 野獣の如く

    当たり前ではいけない日常を手に入れてしまった罪悪感から逃れ様として俺は、彼女の体を必要以上に苛み求めてしまっていた。 いつも以上の激しさに彼女の身体が軋んでいる手応えが伝わって来ている。 こんな暴挙を彼女に与えてはいけないと、 自制する声が心に響いているのに、攻め立てる腕はその動きを止めなかった。... 続きをみる

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  • 小夜-1

    中学一年の時に、生まれて始めて彼女と呼べる存在ができた。 切っ掛けは、極単純な理由だった。 俺の住んでいる場所は、野山に囲まれてはいないけど、そこそこの田舎町で小学校は、各学年一クラスしかない小さな小学校だった。 つまり、小学校に入学してから卒業までの六年間にクラス替えなどと言う顔ぶれの変化がなく... 続きをみる

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  • 後悔の始まり。

    それから、どれだけの時間が過ぎたのだろうか。 スマホの画面に明かるくなって、通話終了の絵柄が表示され、やがて真っ暗な闇が訪れた。 ぼんやりとした部屋の灯りの中に、時計の音だけが静かに単調に降り注いでいる。 脳裏には、目の前で目を擦っている彼女の姿が、手を伸ばせば触れられるように浮かんでしまっている... 続きをみる

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  • 三美神

    両手を広げて天を仰ぎ見れば、 私の頭上には青空が満ち溢れている。 東風なのだろうか? 掌に心地好い風圧が絡み、 体が軽さを帯びて来る。 そして柔らかな風が 適度に遮られ 私の両腕には、 真っ白な翼が現れる。 どこからなのか、 遥か天の遠く彼方から 私を呼ぶ声が奏でられ、 心の底に木霊し始める。 何... 続きをみる

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  • 水墨画

    聞こえて来る筈の音が 部屋まで聞こえて来ない。 静寂な雪の音色に包まれている。 まるで真綿を敷き詰めた様な 暖かそうな景色には、 誰の足跡も残せない真っ白な拒絶と 全てを包み込んで自由を許さない 厳しさが見えていた。 窓の外に広がる水墨画の様な 色彩を失なった色調の景色。 それを静かに佇み眺めてい... 続きをみる

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  • いつもの夜に、

           会社から帰って、アパートのドアを開けると、真っ暗闇の部屋が私を拒むかの様に冷たく迎え入れる。 手探りで、スイッチを入れれば、朝の慌ただしさをそのままに残している景色が照らし出され、窓の外の明るさだけが失われた夜特有の匂いが漂っている。 LEDの妙にわざとらしい冷たい白い蛍光灯の光が照... 続きをみる

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