家内は、、、
家内はお喋りだ。 そして、しゃべりながら「手荷物を渡す。」 そう、これもまた結婚前に判明した彼女の面白い癖なんだな。 二人で買い物や食事などで外出した時、いわゆるデート?をしている時に、例によって例の如く天気の話しやら夕べ食べた夕食の話しや友人Aの話し、歩いていて目についた花の話しやすれ違った散歩... 続きをみる
泣き虫だったなぁ
結婚前のまだ婚約とかをしていなかった、まだ家内が単なる彼女でしかなかった頃。 今と変わらずにお喋りだったのだが、 更にたちの悪い事に泣き虫だった。 ちょっとした言葉尻の言い間違えをしただけなのに、直ぐに表情を曇らせてはピーピーと泣き出していた。 いやいや、可憐で可愛い女の子ならばともかくとして、 ... 続きをみる
薔薇の眠り
静かで穏やかな時間が、 ゆっくりと流れている。 規則正しい 寝息を肩先に感じながら 彼女の旋毛に唇を添える。 フレグランスの残り香が 仄かに香り 愛おしさが込み上げてくる。 艶やかな黒髪に 指を梳いて 複雑に絡み合った 解れ髪をほどく。 柔らかな感触で すりすると滑らかに 指を擦り抜け 清らかな流... 続きをみる
家内はお喋りだ
家内はお喋りだ 側にいる時には常に何か話してる 日常の他愛ない出来事 どうでもいい内容の話しなんだけど 楽しそうに時には嬉しそうに 俺の毎日は 家内の明るさに助けられてるんだ 家内はお喋りだ 家に帰ると、お帰りから始まり 暫くの間は側にくっついて歩きながら 今日の出来事を語っている それを毎日見て... 続きをみる
小夜 3
まだ陽射しに衰えが見えない午後の森の中、明るい木漏れ日がキラキラと舞って、夕方でもないのにひぐらしが切なげな輪唱を降り注ぎ、その声を引き裂くかの様にやけくそになってみんみん蝉が鳴いていた。 資材置き場の倉庫内は、森の湿度がみっちりと漂い、半端ない暑さが立ち込めていた。 真夏の暑さの中をだらだらと歩... 続きをみる