敗北者のブログ

長年生きて来たぢぢぃの独り言

落書き 1


ピンポーン。

お邪魔します。


本日も末席を汚させて頂きますので

良しなに。







午前2時の澱んだ閑けさの中で

自分の生き方を振り返り

丁度良い加減の不幸に浸りながら

見馴れた天井の汚れを眺めていた


残量12%の通話状態のスマホは

かれこれ90分は沈黙を貫き通し

考える事から逃げ出している

このまま放って置いたとて

この丑三つの夜は眠らない


せめてため息くらいは

名残の断末魔として送ろうかと

らしくもない優しい出来心が

頭をもたげたが

それを応えとして

受け取られてしまうのは

頼りがいが無さ過ぎだろう


答えの出ている二択を

まともに悩んでいては

女の本質には辿り着けはしない

愚痴に対して

理論的な回答を返していては

女の気持ちは理解できない


選択肢もなければ

導くべき道がなければ

さらなる不幸話しに

優越の慰めをトッピングして

笑い話しへの誘いの積もりが

思いもよらぬ誘い沼


選んだ分けではない沈黙は

それでもそれが俺なんだと

言い訳を繰り返す。


充電器のコードを持った俺の手を

「ありがとう。」と静止した

妙に落ち着き払った明るい声で

救われたのは

俺だったのかも。と、安堵した。



カーテンの隙間から覗く

いつもより赤い月が

あの恥ずかしそうに

はにかむ笑顔に見えて

「お休みなさい。」と

事切れたスマホに向かって

呟いた




これ、なぁ~んだ?

×

非ログインユーザーとして返信する