敗北者のブログ

長年生きて来たぢぢぃの独り言

140粒の風




結局はさこんなふうに手荒に扱わなきゃそんな感極まった満足そうな笑顔にはなってくれないんだね

でも、こんなおよそ愛撫とは言えない苦痛を伴う過激な行為をしていたらきっと躰が壊れちゃうよ

だめだよいくらそんな猫なで声で甘えて来たって真っ赤に腫れ上がってる所にクンニなんかして上げないからね








居場所を失って凍えた心を暖かく包み込んでくれたのは高価なブランド品のバッグやきらびやかな宝石なんかをプレゼントしてくれる人ではなくて

「ほら、あったかいよ」と近くにあった自販機で買った安易でなんの策略もないぶっきらぼうな心遣いで差し出された、たった百三十円の缶ココア

私の心を小銭で落としやがった奴








バニラアイスを溶かしたブルーハワイかよ

いや、しらっぱけ過ぎだろぅ青空よ

見上げた空は余りにも薄味で涙すら水っぽくなっちまう

どうしてだよ、こんな時ぐらいは吸い込まれる様な突き抜ける青空が見たかったのに、そこまで俺を追い詰めるのか

慰めてくれよ、なぁ青空よ

俺ははまだここにいるからさ








フワリとした黒髪が甘い香りを振り撒いて暖かいドライヤーの風が鼻をくすぐる朝反転した鏡越しの笑顔がドチャクソ可愛いくて後ろからムギュと抱き締めたくなるけど女神になる為の変身に俺のちょっかいがウザイのは分かってるけど黙って見ていられないほど綺麗で愛おしくて我慢していれない程狂おしい








他人の評価でしか自分を認められない哀れな努力家は、そのサイズの合っていない靴でいったいどこまで歩き続ける積もりなのだろうか?

何色でもない色着きの眼鏡を掛けても失っている視力では自分の足元の批判さえも優位と捉えてしまうのか?

速く気付けよ、悲しくも痛ましき人々よ








一杯の珈琲カップに注がれた貴方の淹れてくれた最後の珈琲の一口目はあの公園の木陰で始めて交わしたキスの味がした

鼻に抜けて行く薫りは二人で暮し始めたアパートに運び込んだ真新しい家具の匂いに似ていて胸が熱くなったよ

こんな死に水の様なたった一杯の珈琲を飲み切る自信は私にはなかった








失わなければ自分に取ってどれだけ大切だったのかに気付かないものは、残念ながら幾つでもある。

当たり前に常にそこにあるものは、実は当たり前でもなんでもなくて、常にそこにあるからと言っていつまでもそこにあり続けてくれる分けではないって事を覚悟をして置くべきなのかも知れない。








今俺は何と向き合っているのだろう何と闘っているのだろうかと我に返ってしまう

際限なく噴き出す潮を顔中に浴びせ掛け続け半狂乱で暴れ回る彼女の穴の奥を激しくしかも注意深く壊れないようにと突き上げ続けている

「本当の私を愛せますか」はこの姿に対峙できるかの為の問だったのだろうか?








これが正しいとかこれで何かが変わるとか踏み出す覚悟なんて今のこの状況で迷っている場合ではなかった

目を瞑ってくれた彼女のこの表情に感じている自分の心に素直に従って今するべき事をするしかないと覚悟を決めた

きっと彼女もそれをして欲しいんだと信じて俺は始めて彼女の唇にキスをした








抱き締めてキスをして手をそこに忍ばせた

爪の先に紙っぽいカサカサとした違和感を感じた時にはもう既に手遅れだった

ヌルッとした生暖かさの中に指が到達していてもう唇を強く押し当て口を開き気味にして舌先を絡められていた

久しぶりに会えたのだから血だらけ覚悟で最後までするしかないよなこれは








この日は特にして欲しくなっちゃってどうしようもないのね

我慢できないんだから仕方ないじゃんよ

お風呂場だったら汚れてもできるんだからしてくれてもいいじゃんよ

貧血なんて心配しなくて大丈夫だよ

ちゃんと正気でいるから

大きな声は出さないって約束するから

ねぇ私を助けると思ってしてよ

140粒の色




雪なのか雨なのか?得体の知れないスランプがどんよりとした空から降り注いでまして、文字を読む気にはなるけれど書く気にはなれないんですわ。

まっ、書く必要性などない身の上なんで全く困ってはいないのですが、常日頃から無意味で不気味な文字列を並べ立てては自己満足を得る儀式を崇拝する宗教の信者なもので、下らないエロ思想や歪んだ恋愛観が頭の中を蝿のように飛び回ってしまうんです。

えっと、、、どなたか天上から吊るす、あのクルクルのネバネバした蝿取り紙を取り扱っているお店をご存知ではありませんか?

メガドンキでは見つからなかったんですけど、えっ!渋谷の東急ハンズすか。

あそこって、余計な物まで買いたくなる呪縛が掛かってますよね?

一歩店内に足を踏み入れたら、たちまち無量空処の領域展開内に囚われて、あれもこれもと手に取ってしまい、気が付けば商品カートがコストコ状態になっている。

そうなってしまってからでは、五条悟を倒す事などできやしません。

いや、始めから俺に五条悟を倒す技量などありはしないのです。

てか、東急ハンズには行きませんし、そもそも蝿取り紙ではこの問題は解決しないじゃん。


だから、書いた。












逃げ場のないシングルベッドで

抱き心地の悪い女の

耳障りな呻き声を聴きながら

鈴口に当たる子宮口を目掛けて

ぶちまけなければならない刹那。

「今日は大丈夫だから」の

一言の信用度がふっと脳裏を横切るも

報酬額の高さと快楽には勝てなかった

快楽に溺れずにはいられなかったんだ








お洒落できらびやかな

デザインの手提げの中には

見るからに高級なチョコレート

誰かの結婚式にでも行くかの様な

気合いの入ったヘアースタイルを

決め込んで

今までに一度も見た事のない

清楚な感じの身なりをして

「友チョコだからね」ってさ

俺はいつから親友になったのさ








「私のなにを解った積もりでいるの?」

二人の間に漂う重苦しい空気は

キスなんかじゃ

有耶無耶にできやしなかったけど

少なくとも

お前が俺を思う以上に

お前を好きだとはハッキリと言えるし

どんな喧嘩を売られようとも

真っ向から対峙する覚悟はしているよ








己れを忌み嫌っているあなたのその欠点は、何れ誰かの心に染み込んで比類無き魅力として支えになる可能性を秘めているんだよ。

欠点とは、まだ使い途の定まっていない才能として捉えれば、あなたにはまだ出会わなければならない誰かがきっと何処かであなたを待っているって信じようよ








「私は自分が嫌っている人になりたくはないのね」

枯れかけた花に語り掛ける溜め息混じりの弱音を背中越しに聞いていた

差し出すべき言葉を選ばずに口に出してしまえば、実を結ばずに朽果てる花に成り下がるのを解っていたけれど俺は、敢えて君が嫌っている自分になれる言葉を仕向けたんだ








ぼたん雪

フワリとひとひら舞い降りて

君の頬で悲しみ色のひと雫


今までの思い出や約束は

この「さよなら」の一言で

路面に溶ける雪になる


真っ直ぐな瞳とは裏腹に

言葉を失った口角が

への字に歪む








花火10分前の人混みの中で

遮られる君との距離


並んで歩けず急ぐ河川敷

差し出した右手を掴んだのは

たった一本の中指だった


片手で浴衣の胸元を抑えながら

歩きにくそうに肩を揺らし

それでいて

しっかりと握られた中指で

君の熱い期待を感じてた








昨日の自分より昨日と言う一日を経験して来た今日の自分の方が確実にスペックは上がっているはずだけど、その一日分の歳を取ってしまっている事も事実として受け止ざるを得ない

だから昨日よりも素敵な今日を生き抜けるんだと信念を持ちながら今日を生きていたいんだ








いやいや確かに君の変貌は物凄かったよ。

えっ、そんなになっちゃうんだって、やってる俺自身がちょっと引いちゃう位だったからね。

あれ程の本能剥き出しの本性を俺に晒して置いて、今更恥ずかしいはないよね。

だって、現に今でも漏らし続けてるのは気付いてないのかな?








そこに触れずに、その痛みを癒そうとするならば、ただ傍に寄り添っているだけでは役に立たない事を知っている

目の前で呆けた道化を演じて逃げ切ってしまおうか、それともザックリと傷口をこじ開けてその痛みの本質に触れようか

いずれを選んだとしてもそれなりの覚悟が必要な判断を俺は迫られている








ポケットの中で鳴り響くポップなメロディー

なんでこんな曲を選択しちまったのか後ろめたさと後悔がとうりゃんせのメロディーを掻き消して立ち竦む

奏でる16ビートが描く姿はたった数分前に「ごめんなさい」を何度も背中に浴びせ掛けるぐちゃぐちゃな泣き顔

握り締めた指先はビートを消し去った











3連休のテーマパークは人人人でごった返してた。

そんな中でのフードコートは一国一城を求める武将達の椅子取りの合戦場と化していた。

しめしめと四万米のテーブルを落とした野武士はペットボトルを旗印として掲げた後に、血だらけの家来を連れて颯爽と食糧の調達に旅立って行ったのだが、しかし。

戦略に大きな落とし穴があった事に気付いては居なかった。

我が城であるとの旗印として燦然とテーブルの中央に掲げたペットボトルは空であったのだ。

どこからともなくスーッと忍者の如きに忍び寄った清掃員が、事もあろうか、合戦の勝利を勝ち取った証しの旗印を持っていた大きなゴミ袋の中にポイと。

その途端に槍や刀、飛び交う矢の嵐。

辺り一面を血の海と化しての三国、四国のにらみ合いが勃発。

足場の悪い野山をベビーカーを先頭武器にして伸し歩く新世代家族やすばしっこい木っ端小僧を巧みに操るPTAの役員をやってそうな小うるさそうな姉さんなどなどが、子供を泣かしたり殺気みなぎる視線を飛ばしたりの総力戦を繰り広げ、勝敗を分けたのは、先に椅子に座ってしまった子供の勝利となった。

一方、食糧を調達に旅立っていた野武士達はマックのお盆やはなまるうどんを大切そうに抱えて我が城へと戻って来て見れば、小憎たらしいクソガキが鎮座している光景に、

えっ!えっ?

野武士とは言え子供を相手に段ビラをかざす分けにも行かずに、お盆を抱えてジプシーへと変貌を遂げたのであった。

野山は草原に変わり、広大なモンゴルの大地をさ迷う遊牧民のように、冷め行くうどんを抱えて人ゴミの中へと消えて行きました。




えっ、だからなに?

溜め息讃歌




膝をに視線を落とし

「運がわるかったのかな。」

項垂れて髪に隠された口元から

零れ堕ちた君の溜め息を

思わず手の平で受け止めた


ずっしりとした溜め息の重さに

たじろぐ自分の非力さを

思い知らされた


掛けるべき言葉を

あれこれ、あっちこっち

探してみても

こんなちっぽけな俺なんかじゃ

そんな引き出しなんて

ありはしなかった


だからせめて

こうやって君の隣で

零れ堕ちて来る溜め息を

黙って受け止めているよ


俺がここに居る事に

君が気付いてくれるまで

いつまでもずっと








「ねぇ、月が出てる。」

正直に言ってしまえば、

こんな夜明け前に、

わざわざ窓を開けて、

凍り付いた鋭い外気には

触れたくはなかった。


「・・・あ・い・た・い。」


何を、どんな話しをしていたとしても

結局はそこに辿り着いてしまう事は

最初から解っていた。


「不思議だよね、

あんなにも遠い夜空に浮かぶ

同じ月を、二人で見られるんだよ。

こうして声だって聞けるのに、

私の側には貴方はいないんだよ。

遥か遠くに浮かぶ月でさえ

二人で見えるのに、

ほんの数百キロの距離しかない

貴方を見る事が出来ないんだよ。

貴方はあれよりも遠い所にいるの?」


こんな時間に電話を掛けて来て、

寒空の月を見ろだの、

暗い声で会いたいだのって、

いやいやめんどくせぇな。


「ふぅ~ぅっ。」


二人、同時に吐いた溜め息で

二人のスマホが同時に、

ズッシリと重くなった。








向かい合って、

ただ座っているだけなのに、

どうして、

焼き過ぎた焼き肉の様な

黒ずんだ二枚の肉片の間からは

透明な肉汁が滴り出して来る。


これ以上放って置いたらきっと

焼き過ぎた肉片は

強制的に食べさせられるのだろうな。


たまには、

マリネされたピンク色の

サーモンが食べてみたいんだけどな。



やっぱり下ネタかよ!


ふぅ~っ。。。








僕はこんな鮮やかで

暖かな彩りをしている花に、

いつか何処かで

出逢っていたような覚えがあったんだ。


その遠い記憶をなぞるように

呼び覚ましてくれたのは、

その花から微かに香る

優しく甘味を帯びた

遠い昔の思い出だった。








汗まみれの白く柔らかい躰が

震えながら覆い被さり抱き着いて来る。

熱っぼく力を失っている躰は、

雌の本能に突き動かされながら

無心にそれを求め蠢いていた。


「中に、奥に、、、出して。」


諭しなのか願いなのか、

はたまた手段としての

既成事実が欲しいのか。


ねっとりと射し込まれる舌先で

本音なのかは俺の耳では

聞き取れはしなかった。








摘まんだ糸は絡んでいた糸。

引く力加減を誤って

幾つかのわだかまりのコブを

こさえて苛ついて、

添えてくれた温もりさえも

振り払った。

ぐちゃぐちゃに絡まった糸を

丁寧に読み解いて

一本づつ摘まんで解きほぐし、

綺麗に束ねる事が

二人にはできたはずなのに。

ふぅ~っ。。。