敗北者のブログ

長年生きて来たぢぢぃの独り言

特級呪物




ゆったりと巻かれたカシミヤのマフラーから覗く後れ毛が冷たい潮風に曝されてゆらゆらと靡いていた。

見ている俺の方が彼女の寒さを感じてしまい、ふっと、自然に出てしまった右手。

胸元の結び目の隙間を整えて、襟足のマフラーを立ち上げ、その序でに目の前にあったおでこにキスをした。

俺としては別段、取り立てて特別な事をした訳ではなかった海辺の散歩。

そんな、一時も過ぎてしまえばすっかりと忘れてしまうような些細な出来事が、

机に向かう夜半の彼女の日記には、とても思い出深いエピソードのように記される。


「ねぇ、これ、今日の日記、見てね。」


飾り気のない普通の大学ノートには、二人のその日の出来事が毎日毎日書き記され、それを検閲させられるかのように俺に手渡された。


それを読んだ後の俺の心境、感想や態度も追伸として書き残されて一日の出来事として締め括られる。


(すっと目の前に立たれて、胸元のマフラーの下に手を入れられた時に、えっ!こんな場所でおっぱいを触りたくなったのかな?って思って、ちょっと覚悟をしたけれど、あっ、なんだマフラーを直してくれただけなんだって解ったら、ちょっとガッカリ。

した次の瞬間に額に彼の唇が触れるのを感じた途端に、体がカッと熱くなってしまって、ちょっと濡れちゃったんだ。)


「えぇーっ、俺そんな事したんだっけ?

で、それで嬉ションを漏らしたの?」


(嬉ションじゃないもん、して欲しくなっただけだもん!)




バカップルの同棲日記には、若気の破壊力がキラキラとちりばめられていて、神事のお焚き上げみたいな厳格な行事の時でなければ、とても葬る事などできない特級呪物を俺は今でも秘蔵してしまってる。

妖姫の念の籠った陽気な妖気が今も尚、時折俺を無量空処の領域展開の中に閉じ込めているんだ。



ジャンジャン。

Xの溜まり物



そこは、笑顔で自分の感情を隠す所じゃないよ。

傷付いたんだからちゃんと自分らしく表現しなくちゃ、正しい本当の悲しみ方ができなくなっちゃうよ。

楽しい時の自然な笑顔が歪んじゃったら、俺は責任を取れないんだからね。

だから、一緒に泣こうよ。








性欲の激しさや性癖の趣向を具に暴露できる仲になるまでには、それなりの関係を重ねて信用と信頼を結び合ってからでなければ、知り得る事ができない。

しかし、それを知り得てからそれを受け入れられなかったならば、その時にはもう手遅れである。








勘違いするなよ。

これは優しさなんかじゃないんだ。

これは、俺がただの気弱なヘタレな奴だから、白黒をはっきりとさせる事が怖いから言い出せないだけなんだ。

俺は君になんとなく覚らせて、君から言い出して貰おうと画策している卑怯者なんだ。

これは優しさなんかじゃないんだ。








いいやちょっと待ってって

クンニを2時間以上してたのは

もっとしてもっとしてって

ずっとせがんでたから

し続けてたんじゃん

だからって

フェラは

そんなに一生懸命になって

長時間もするもんじゃないんだよ

もうこれ以上は

そこからは何にも出て来ません!

お願いだから止めて








まるで飢えた仔犬ががむしゃらに餌をせがんでいるかのようにパジャマを下ろされ、夕べ出し尽くしたばかりのイチモツをむさぼられる毎朝

ゴクリと喉を鳴らした後のおはように応えるだけの気力が今の俺には残されてはいないんだ








下乳の出し方なんだけどね

なにもかもが間違っちゃてるよ。

片っぽの乳輪が零れ出てるし

しかも布が食い込み過ぎてて

乳が逃げ場を失って

歪んじゃってるじゃん


そのパンツもさ

ど真ん中を絞り上げて

領域展開されたビラビラが

充血しまくってるし

外からでも分かる位に

包み込まれてる

特級呪物がビンビンに

勃起しちゃってるじゃん








鉄臭い血の匂いと滑りの悪さ

カリにポツポツを直接感じ

先っぽにじんわりとした

染み出す暖かさを感じ取れる

これはこれで一つの味わいなのだ








洗い流した直後の一突き目は

滑らない穴に無理矢理捩じ込む感覚と

内臓の肉々らしさを直に感じられるのが

堪らなく美味しい








お腹を波打たせ

半狂乱になっている体に重なると

剥き出しの本能で

獣と化した雌が

見境なく唇を浴びせ掛け

がむしゃらにしがみ着いて来る


これが彼女の真の姿なのかも知れない








ん?口の中が

いつもよりも暖かいけど

熱でもあるんじゃないの?

竿先で感じる

君の体温








最近の彼女が

疲れ気味なのは

俺のせい


目尻に皺が増えたのは

俺のせい


目の下にクマがあるのは

俺のせい


ちょっと前屈みで歩くのは

俺のせい








お臍のウネリを見上げながら

舌先の粒を苛んで

甘噛みの力を強めて行く

弾く度に面白いくらいの

腱反射を上唇に感じる

逃げ惑う粒を前歯で噛んで

舌先から逃さずに

転がし続ける








次の日に届くLINEの

腟が腫れぼったくて

おりものが多いんだ。

って返信に

なんて応えたら正解なのかな?








これ以上は入らないくて

もう限界って

突っ込める所まで突っ込んで

奥にぶち当たったら

子宮を殴る積もりで

ゴンゴン叩くんだ








自分が何回イッたのかは記憶になくても、俺が何処にどんな風に何度果てたのかはしっかりと覚えているなんて、プレー中の集中力っていったいどうなってるのさ。

早苗との再会


5カ月ぶりに会った元カノの早苗との話しでもしようかのぉ~。


パッと見でちょっと太ったかのぉ?って思ったんじゃが、当然そんな事は口にはせなんだ。

けど、明らかに化粧が濃くなり、若干だがケバっぽい雰囲気を醸し出していたんじゃよ。

儂と別れた事を気に病んで窶(やつ)れてしもぅてはいないかと心配をしとったんじゃが、要らぬ心配じゃったようじゃな。

「息災のようじゃのぉ。」

「いやいや、淋しさを食で紛らわしておりましたので、このような無様な姿になってしもぅたわいな。」


(この書き方は止めよう。)


たった半年間だったが、俺は早苗の部屋に転がり込んで同棲生活を送っていた過去があったんだ。

別れた理由はと言えば、まぁ一方的な俺の我が儘で、彼女の生活リズムに俺の性格パターンが合わなかったってだけで、彼女の愛情や俺の気持ちが冷めた訳ではなく、ただ単に、このまま二人で暮して行けば、いつかはその暮し方は破綻してしまうだろうと言う未来が見えてしまったからに他ならなかった。


[過去ログ2021年1月16日、早苗と23日、背負い坂]参照でお願いします。



「とりあえず、したい。」

早苗は俺と別れてからは男運に見放されてしまっていたようで、

「あれからはさっばりと誰一人ともしていないの。」

と打ち明けてくれたので、一旦はラブホへと向かった。


「タイミングが悪くてごめんね、今日は丁度ばっちり二日目なんだけど、してくれるよね。」

お風呂前の脱衣場で、なんの躊躇いもなく衣服を脱ぎ出す早苗。

少し太目になったとは言え、小柄ながらに減り張りのある綺麗なラインを保っている体型は、相変わらずだった。


サイズが合わなくなっていたブラの跡が脇腹から背中に掛けてクッキリと残っていて、それはまるで椅子や柱にベルトで拘束した時の縛り跡のように艶かしく、柔らかく丸味を増している早苗の体をより一層に悩ましく映し出していた。


「あっ、そう言えば今日はまだ一度も取り替えてなかったわ。

ごめんね、ちょっと匂ってるかな?

ちゃんと洗うから大丈夫だよね?」

そう話しながら、あの頃よりも肉付きの良くなっている腰回りに食い込んだ生理用のショーツをずり降ろしていた。

焦げ茶色に濡れ光っているナプキンは見るからに、とっくに交換時期を過ぎている事は男の俺でさえ分かるほどに汚れていた。

俺があれほどこだわっていた陰毛も、全く手入れをしていなくて、見るからに黒々とぼうぼうに野性的なままだった。


そうなんだよな、こんな所が早苗だったよな。

見た目は充分に可愛いくて、性格的にも明るく朗らかであっけらかんとしている所が彼女の魅力で、妙に懐かしいような、それでいてこんな所が嫌だったんだと、まだ直ってはいなかったのかとちょっとがっかりもしていた。


脱衣場で素っ裸になった彼女は、いきなり抱き付いて来ると、形振りも所も構わずにキスの嵐を被せ、もう我慢の限界と言わんばかりに、俺の右手を掴んで自分の股間に差し込んで揺すり動かし始めてしまう始末。

指先に触れる経血と愛液が混じり合った

生温かくねっとりとした液体が俺の手を汚し、なんとも言い難い鉄臭の強い汚れた血の臭いが漂って来る。

兎に角、お風呂に入り、長い時間清潔さを失っていた外側の部分にシャワーを浴びせて丁寧に洗い流してから、おそらくは中にも溜まっているであろう、ねっちょりと凝固した血液を流し出す為に水流を強めにしてほじくり出さなければならなかった。

浴槽の淵に早苗を腰掛けさせて両足をガバッと広げる。

ねっとりと固まり始めている経血やら、ビラビラの外側でははみ出した血が乾いてこびり着いてしまっている。

「おいおい、自分で気持ち悪くないのかよ。こんなになるまでよく我慢できるよな。

こんな事してたらかぶれるだろ。」

「てへ、ペロッ」

「可愛いくねぇ~よ!」


指を二本差し入れてV字に広げ、指の股を目掛けて水流を浴びせ掛けた。

ジョボジョボと音を立てて溢れ出す小豆色をした血の塊が流れ出した後に、お湯に薄められた鮮血が薄いピンク色になってチョビチョビと流れ出して来る。

柔らかな太股をプルプルと震わせ、呼吸を荒げ出す。

「おいおい、速くないか?まだ洗ってるだけだよ。」

「だって・・・」

「しょうがないな。」


シャワーで洗い流しながらなので、すっかりと潤いのないギシギシと滑りの悪い肉穴に指を刺し入れ恥骨の裏側をゆるゆるとマッサージをして上げる。

「自分ではしてなかったのかよ。」

「きもじぃ~」



幼子がお気に入りのおもちゃで遊ぶように、俺は早苗の部分を弄んだ。

早苗は俺の為す一つ一つの悪戯に対して、敏感に的確に反応を示し、いとも簡単に面白いようにイキ続けた。

それは、まるでスイッチの壊れたロボットのおもちゃのように、ガタガタと体を震わせ、二分間隔だったり、三十秒間隔になったり、

深く浅くを行ったり来たり繰り返し続けていた。

その度ごとに、新しい鮮やな赤い血液を漏れ滴らせ、俺はそれをシャワーで流し続け、何度かに一度は呼吸を止めたままで仰け反り遠く深い淵をさ迷うような悲愴な面持ちを浮かべて果てた後、涅槃に達したように穏やかになってたりもした。


いったいどれだけの時間それを続けていたのか、気付けば内線電話のコール音が早苗の喘ぎ声の合間に微かに聴こえて来ていた。


「これだけイケば、もう充分だよね。」

「私、・・・・・駄目みたい。」

虚ろに視線を漂わせ、消え入るような掠れた声で俺に訴え掛けて来る。

「出血量が多過ぎたのかな?」

「分かんない、体に力が入らない。

でも、キツくないし、辛くもない。

寧ろ凄く幸せな疲労感なんだけど、体が動かせないの。」

「えっと、、、腰が抜けた奴の酷いバージョンなのかな?」

「こんなにされたのは、別れてから振りだからかな?

やっぱり、私は貴方が・・・」

「みなまで言うな!」



久しぶりだった。

ふにゃふにゃなっている全裸の早苗を抱き抱え、ナプキンを貼り付けたショーツを履かせて、

あの頃は、パジャマを着させたのだが、今回は今日着ていた衣服を着せて、

あの頃は、二人のアパートへとおぶって一緒に帰っていたのだが、

今日の二人に家路はなかった。


脚の開きにくいミニのスカートを捲り上げ、がさつに着こんだお洒落な外出着。

すっかりと化粧が落ちてしまった素顔が眠たそうに肩口にもたれ掛かって来る。

「私じゃダメなのかな?」

耳元をくすぐる甘えた囁く声と同時に抱き着いた手に力が込められる。


ついさっきまで、あらぬ姿で喘いでいた早苗の悩ましいアヘ顔が俺の心臓を鷲掴みにする。

いったい俺は何度、こんな早苗を背負って、あの五反田の坂道を登ったのだろうか。

愛おしくて腹立たしくて、それでも手放せずに何度も何度も思い悩んでいた。

迷い、決心を固めて、それでいて無防備にそのままの姿を俺に晒しながら託して来る可愛いらしさに心を折られた。


ふとダメじゃない気にもさせられたが、

「アパートに新しいナプキンはまだあるの?

何処かで買って帰らなきゃダメなんじゃないの?」話題を逸らすしか揺らいだ気持ちの答えを誤魔化す事が出来ない自分が情けない。


片付けられない症候群。


それまでの俺は、几帳面で綺麗好きな女性としか付き合って来なかったから、この早苗のズボラさがどうしても受け入れられず、許せずに苛立ってしまっていた。

それでも尚、早苗との付き合いを続けてしまっていた理由は、

何よりも、この体を密着させた時の何ものにも代えがたい、穏やかな安寧感、安らぎとでも言うのだろうか、体温を分かち合っている時の安堵感は早苗の心の中にある俺との相性が成している絆なのだろう。


この娘がいい、この娘でいいんだと早苗を背負う度に自分を納得させていたあの坂道を思い出しながらケバケバしいネオン街を歩いた。





今回は、ラブホの部屋から、あの頃よりも少し重たくなった早苗をおぶっての帰路となり、

早苗のアパートまででお別れとなったんだ。





なんかぐだぐだな終わり方。

テキトーな奴なんですわ。