敗北者のブログ

長年生きて来たぢぢぃの独り言

道化の弱音 1




仲直り




背中合わせの体育座り

誰に語り掛けるでもなく

独り言のように呟いている


少し小声で早口なのは

後ろめたい言い訳を自覚して

聞き取りにくくしているんだ


多分、

口を尖らせ俯いてるのかな

丸まった背中の硬さに

ちょっとした意地を感じるよ


ちょっと、

怒っているのは俺にではなく

そこには居ない

誰かさんへなのかな?


相槌も打たなければ

頷きもしないで

サイレントな鼻唄混じりに

聞き流すんだ


もうちょっと、あと少し

素直に自分と向き合えば

悪いのは誰だったのか

浮かんでくるよ


そうそう

その言葉、その気持ち

いつだって俺は大切にしてるよ


それは

分かってるじゃん



いつしか、

何処かの何かがポッキリと折れて

何度も何度も

「ごめんなさい」を繰り返し

そこには居ない俺に向かって

ちゃんと謝ってくれてるんだね。








無謀な同棲




ただふわふわと

夢の中で浮き足立って

自分のしたいように、

彼女の望みに沿えるようにと

二人の生活を築き上げた


ほんの少しの迷いと

もしかしたら無茶なのかもと

思いながらも

心を揺らしながら

もっともっと幸せを実感したくて

無謀を重ねて

彼女との将来を夢見てた


人を好きになった事のない輩には

到底理解などできやしないし




誰一人として認めてはくれない

反社会的とも言える同棲生活は

築き上げた砦の中でしか

安らぎをもたらさず

窮屈な疎外感に疲れ始め


やがて

そら見ろと

後ろ指のむしろの上で

歳月を振り返りながら

己れの手の皺を数えている







風鈴




キラキラと夕日に光り輝く

色とりどりの風鈴を背景に

風と遊ぶ短冊のように

ゆらゆらと手を振る君が

幻のように綺麗だった


涼しげなガラス音に共鳴した

突然のさようならに

辺りの音と色が消え失せた


どうしてを返せず

ただ大好きだった

前見頃の朝顔を睨みながら

頷いていた


夕焼けに滲み溶けて行く

浴衣の後ろ姿を眺める俺には

耳障りな風鈴の乾いた雑音が

降り注いでいた。







溜め息




膝をに視線を落とし

「運がわるかったのかな。」

項垂れて髪に隠された口元から

零れ堕ちた君の溜め息を

思わず手の平で受け止めた


ずっしりとした溜め息の重さに

たじろぐ自分の非力さを

思い知らされた


掛けるべき言葉を

あれこれ、あっちこっち

探してみても

こんなちっぽけな俺なんかじゃ

そんな引き出しなんて

ありはしなかった


だからせめて

こうやって君の隣で

零れ堕ちて来る溜め息を

黙って受け止めているよ


俺がここに居る事に

君が気付いてくれるまで

いつまでもずっと









おパンツ




ふと気が付くと、何故か俺は枕を抱いて顔を埋めた状態で目が覚めた。

あれ?もしかして俺は、寝ている間によだれでも垂らしてしまったんだろうか、枕の鼻先から頬の辺りが妙に湿っている事に気が付いた。

ん!違う。

この妙に気持ちが和らぐ嗅ぎ慣れた芳しい香りは、紛れもなく彼女のパンツのあの部分の香りだ。

しかも、脱ぎ立てほやほやのまだ体の温もりが残っているような生々しい香りではなく、暫く外気に晒され熟成し始めたまろやかな香りが鼻腔内を満たしてる。



顔を上げ改めて綿百の水色のパンツを広げて、鼻先に触れていたその部分をまじまじと見て見ると、そこには彼女の部分が湧き垂らした愛液のほとばしりが描かれてる。



そうか、夕べは暫くネチネチとおっぱいなんかをしゃぶり続けていて、パンツを脱がすタイミングが遅れてしまったから、こんなになるまで濡れさせてしまったんだな。


始まる三日前くらいだったから、余計に色も香りも濃くなっていて、そうしたかった気持ちも昂って、こんなにべっとり着いてしまったのか。



顔に掛かった髪の毛が寝息に合わせて微かに揺れ動き、安らかな寝顔が覗き見える。


彼女ってほんと、なんて可愛いんだろう。

と、芳醇な香りに包まれながら染々と幸せを感じた夜だったとさ。



へっ!







信じれない




何をして貰ってるのかは


分からなかったけど、


こんなに凄かったのは


始めてだったよ。


 



記憶と理性が飛ぶまでが


最高だった。


信じらんない。


 



いつ意識を失ったのかは


覚えてないけど、


どんなに凄かったかは


今でも躰が覚えてる。


震えが止まらないもん。


ほんとに、信じらんないよ。


 



この疲労感が堪らなく心地良い。


心も躰もとろけちゃって


力が入らないよ。


 



まだジンジンとした


生々しい痛みが残ってて、


自分では


自由に動かせない躰を


優しく庇ってくれてて、


抱き締めてくれてる。


この時間がマジで天国だよ。


もうこのまま死ねたら


どんなに幸せなんだろう。


とか、思っちゃう。


 



責められた後の痛みが疼いて


敏感になってる部分を


撫でられていると、


もっともっと酷い仕打ちを


して欲しかったし、


この位の痛みで


優しく撫でて貰うより


もう一度そのまま、


もっと滅茶苦茶に


痛くされたくなっちゃうよ。


これ位の責められ方で


意識を失った自分が


ちょっと悔しい。


 


 


 この人の為だったら


私はなんでも出来る気がするし、


何にでも従ってしまう気がする。


こんな時に


何かを命令されたら、


私は本気でヤバいと思う。


何も逆らえない。


絶対服従の奴隷になっちゃうよ。


 



いや、寧ろそうなりたい。


捧げたいって気持ちが


湧いて来ちゃってる。


何かがおかしくなってる私。


 



このまま、


躰が離れてしまうのが怖い。


撫でてる手を離されたら


自分を抑えられない気がする。


考えただけでも本気で苦しい。


 



どうしよう、


この手が離されたら私、


狂ってしまいそうな気がする。


自分を抑えられない気がする。


そしたら、


叱ってくれるかな?


叩いてくれるかな?


もっと、


お仕置きをしてくれるかな?


 



今度は何をして貰ってるのか


この目でちゃんと見て


この体で覚えて置きたいから。


もっと頑張るから、


このままもう一度、


追い撃ちを掛けて貰いたい。


 



だって、


こんな気持ちになってるなんて


信じれないんないんだもん。

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