悲しみのブログ記事
真夜中の道化師
正に「青春」の一言に尽きると思う。 俺は地元の公立高校の受験に失敗して、滑り止めとして受けた、隣の東京にある私立の高校に通う事になってしまった。 なので、中学時代に付き合っていたSとは疎遠関係的な自然消滅で音沙汰がなくなってしまった。 まぁ、付き合い始めの頃の彼女は決して可愛い部類の女の子じゃなか... 続きをみる
続、リング
まんじりともせずに、 色のない、 音もない空虚の中に ぽつぅ~んと独人。 届けられた手紙の内容に 心を葬られたままで 己れの所在を喪っていた。 「まさか」 受け止められるはずのない内容を 否定するでもなく かと言って 認められもしなかった。 遠い昔の記憶が 鮮やかな色彩で 昨日のできごとの様に甦り... 続きをみる
Twitter語録
一緒にいたい ただ側にいて 貴方の役に立ちたいの お前が 何の役に立つんだよ ついうっかりと出てしまった 売り言葉に買い言葉だった 一瞬にして曇る表情と 溢れ出す涙 打ち消す為の言い訳が 雪だるま方式に膨れ上がり 取り返しの着かない 結果を招いてしまった それが同棲の始まりだった 歩道と車道の... 続きをみる
帰り際
君の体を洗っていると 泡だらけの俺の手をギュッと掴んで 「一人にしないで。」と この世の終わりの様な悲しい顔して 吐き出した心の塊 45度のシャワーで流す 患部の痛みなんかより 遥かに辛そうな絞り出す声で 「好き。」 真っ白な湯気を切り裂いて 耳に届く 手当てをして パジャマを着せて 寝かし着ける... 続きをみる
枕の悲哀
この枕はいったいどれだけ 彼女の呻き声を 飲み込んだのだろう 時は掻き毟られ またある時は噛み付かれながら 彼女の快楽と共に ずっとこのベッドに君臨していた 長い黒髪を纏う事を失った 少しくたびれた枕は その残り香さえも もうすっかりと手放して 行儀良く俺の隣で 息づく事なく ただ置かれているだけ... 続きをみる
取り留めのない話し
別に、性奴隷が欲しかった分けではなかったんだ。 人並みに、待ち合わせをして映画を観たり、動物園や水族館とかに行ってデートをしたり、たまにはちょっと気取ったレストランで食事をしたり。 求めれば応じてくれて、求められれば望む事をして上げて。 そうやって、二人の時間を幾重にも重ねて行く内に二人の関係性に... 続きをみる
あゆみ
その人の名は、 俺は、25年振りに再会した昔の恋人の姿を見て、 一瞬でも「汚い」と思ってしまったんだ。 そんな俺を、ずっと俺自身が許せずにいるんだ。 俺の知らなかった、この30年間の空白の年月にあゆみがどれ程の苦難を乗り越えて、どれだけの辛さを味わって来たのかを考えもせずに、自分の自堕落な安穏とし... 続きをみる
白髪を憐れむ
艶がなく纏まりのない乾いた栗色のショートヘアーが悲しくて堪らなかった。 あの頃。 お腹の上に股がって上からキスを迫って来る時には、汗ばんだ俺の顔に絡まって、決まって唇に纏わり付いて来た長い黒髪。 バイクで家まで送る時には、排ガスに曝されるのを嫌って、束ねてからジャケットの内側に仕舞い込んでメットを... 続きをみる
卑怯者
そう、シックな落ち着きのあるダークブラウンのロングドレスが似合いそうな、綺麗な女性だったんだ。 でも、もしかしたら、 やっぱり、彼女も普通?ではなかったのかも知れない。 別に俺に取って普通かどうかなんて、そんな事はどうでも良かったんだ。 だって俺は、今まで付き合って来た女性の中には、そんな普通?で... 続きをみる
斬文(危) 3
ベッドで膝を交えて見詰め合っていた。 彼女の視線には、 何の迷いも躊躇いも感じられなかった。 純粋に、真っ直ぐに俺の眼を見詰めて、 迷いのない願いを訴えていた。 「こんな歳になってから、 こんな女にされちゃうなんて、 思ってもみなかったよ。」 見るからに痛々しく赤紫色に腫れ上がった土手が、俺自身の... 続きをみる
そんな理由で、
掛ける言葉を失った、 風を孕んだ髪が舞い上がり チラ見した横顔。 強がる事も出来きなくなって 表情を失った彼女が 大丈夫な分けないのを 俺は良く知ってる。 だからと言って、 選び切れずに呑み込んだ 幾つかの言葉の候補を 手探りで探しても 喉の奥 胃が痛み出す程の 苦しさにさいなまれ たった一言 「... 続きをみる
引き払えぬ部屋
四年以上も過ごしたこの部屋を、 とうとう片付けなければならなくなってしまった。 想い出だけしか残されていないこの部屋は、余りにも俺逹が息づいていて身動きが取れない。 何もかも全てが俺と、彼女との暮らしを物語って、何一つ動かせやしない。 タンスの二番目の引き出しには、未だに彼女のカラフルな下着が、綺... 続きをみる
滲み出す
俺の心に巣食う水溶性の悲しみが この雨に打たれて流れ出し 傍らに咲く紫陽花を鮮やかな蒼に 咲き誇らせてくれた 余りにも見事な蒼の深さは それだけ俺から出でた思いの 濃さを表しているのだろうか
消去
一つ一つ、 思い出を、 痕跡を、 写真、 LINE、メール、DM、 サムネ、番号、 笑顔、泣き顔、 記憶までも、、、
ありがとう
「ありがとう」 その言葉は、 余りにも気軽で 薄っぺらだけど、 それを 何度も吐き捨て合うしか お互いの気持ちを 言い表すべき素直な言葉が 見つからなかった。 溢れ出るあらゆる気持ちは、 全部その言葉でしか 表現できなかったんだ。 さよならすらも 「ありがとう」としか 言えなかったんだ。 簡単で薄... 続きをみる
指切り
跡形もなく 燃え尽きてしまったんだと、 誰かが私を諭してる。 そんな筈はないと、 心の何処かで 救いを求める様に願ってた。 指切りの小指が絡まった時に 息が止まる様な口づけを 見舞われた私には あの約束がまだ生きていると 今でも信じて止まない。 あの時に目を開いて 瞳を見つめていたら、 その真実が... 続きをみる
an actor
でも、終わりの時って、 案外こんなもんなんだろうな、、、 想像していた様な修羅場もなく、 ネチネチとしたねちっこさもなく。 あっ、そうなんだ。 と、妙にあっさりとさっぱりと。 いや、長過ぎていたから、 心の軋む機微までもが見えて、 辛いんだろうなぁ~、、、 なんて覚悟をしていたのに、 逆に、 長過... 続きをみる
屍に立つ
静かな哀しみに縛られて、 身動きが出来ずに 吐き気を堪えている。 忘れるのではなく、 思い出の全てを受け入れて、 繰り返しトレースして、 哀しみ尽くす。 泣いて、泣いて、泣いて。 心が、涙が、時が、 枯れ果てるまで うずくまり吐き散らかして また泣いて。 それでも、尚も 解けぬ哀しみの呪縛からは ... 続きをみる
そこにいた彼女
仏壇に上げたお線香の灰が、 くるんと丸まりながら、 燃え繋いでいる。 それは仏様が喜んでいる 記しだと、 何処かで聞いた覚えがある。 遙々と遠い港街の外れまで 長い時間を掛けて 始めて訪れてみた。 あれから三年。 忘れる事も出来ず、 亡くなった事実からさえも 俺は目を背けていた。 何度も聞いていた... 続きをみる
リング
堅く握り締めた拳の中には、 飾り気のない 細いシルバーのリング。 ある日、なんの前触れもなく、 突然にポストに投げ込まれた 訃報を知らせる手紙の中に、 無造作に、 同封され送られて来た。 昨年○月○日に逝去されました。 失礼とは存じますが、 故人の意思に従い 同封させて頂きます。 指輪が凍り付くよ... 続きをみる
あゆみん 3
俺は、一度好きになった女は、 滅多に嫌いにはならない。 一度、愛したら、 その心や気持ち、内面を 好きになっちゃうから 外見が気にならなくなるのかな。 だって、愛してる人が、 もしも、万が一、 交通事故や病気で 変わり果てた姿に なったとしても、 愛してる事に変わりはないから。 それは、何十年の時... 続きをみる
あゆみん 2
「ねぇ、良かったらで良いんだけどね、 本当に、嫌だったら断っていいんだから ね、こんなになっちゃった女になんか、 なんの価値もないのは解ってるから」 卑下にしか聞こえなかった言い訳に、 妙に腹が立った。 昔とは言え、自分の彼女だった女が、 誰にでも自慢出来た彼女だった女が 今では、価値のない女なん... 続きをみる
あゆみん 1
もう数年前の話しです。 会社の用事で、会社近くの銀行に 行った時の事。 窓口で手続きをして貰って居る間の 待ち時間に、3~4人掛けの椅子に 座っていると、 一人分を空けない程度の間隔に 一人の、いかにも場末の飲み屋に 居そうなおばさんが腰掛けたのだった。 俺は、特に気に掛ける事もなく、 床に視線を... 続きをみる
その名は。
先ほどテレビを視ていたら、とある大物お笑い芸人が、工業高校の機械科卒業だと自分の事を卑下するような発言をしていたんだ。 そっか、工業高校の機械科ってのは一般常識的には恥ずべき経歴なんだよなって、改めて心に留め置く事が出来た言葉だった。 時代背景としては、その芸人さんよりは遥かに昔の、暴走族が全盛期... 続きをみる
うじうじ
誤った解釈を解いて上げなければ、されたままになってしまう、その文字が示すの通りの誤解。 別に、嫌いになった分けじゃないんだ。 いいや、寧ろ、そのままでいればもっと果てしなく好きになってしまって、辛くて身動きが取れなくなるまでに惚れてしまいそうな予感すらするくらいに好きだったんだ。 だけど、それが決... 続きをみる
独り言 14
好きな人から「頑張れ!」って言われたら、もの凄い頑張れる。 「もう無理だ」って思った時にそれでも「もう少し頑張ろう」って思わせてくれる存在を大切に。 上手く生きられない時もあるよ。 この道で良かったのか迷っちゃう時もあるよ。 過去の後悔から抜け出せなくなる時もあるよ。 勇気が出なくて一歩を踏み出せ... 続きをみる
その音は
悲しみの音量が大き過ぎて 呆れる程に涙が流れ続けた もう枯れるだろうと思っても 痛みの爆音に背中を蹴飛ばされて まだ泣いていた 頭が痺れて 何も考えられなくなって ふと気付けば 私は静寂に包まれて死んでいた
馬鹿な約束
思わず瞼を閉じて その声に耳を傾けた。 速まる鼓動に、 その言葉は掻き消された。 「さよなら。」 耳に押し付けた携帯の奥底に ゆっくりと沈み静寂が訪れる。 やっと絞り出したかすれた声で ただ一言 「うん」と、 応えるしかなかった。 固く閉じた瞼の奥の走馬灯は、 全て笑顔なのに 震える指先は何も躊躇... 続きをみる
やっぱりね
鋭く尖った切先を輝かせている 貴方の言葉に怖れていた。 どんなに固く必死に閉ざした 私の心でも いとも簡単に突き刺して しまうのでしょう。 もしも、貴方に少しでも 躊躇える気持ちがあるのなら 私の眼差しに気付いて欲しい 貴方に向けられている この恐怖を お願いだから読み取って 冷たい刃(やいば)の... 続きをみる
直後の後
ベッドで項垂れたまま、 薄汚い涙を流し続けていた。 俺は泣いているんだなって、 俯瞰で眺めている自分が傍にいる。 何日間も、シャワーも浴びず、 風呂にも入ってない汚ならしく、 みすぼらしい男が、 不様でみっともない姿で泣いていた。 掻きむしって、洗ってない髪の毛は ボサボサでグシャグシャ。 疎らに... 続きをみる
その直後
自殺を考え、 自殺すら考えられなくなり、 ぽつんと独り部屋の隅っこで 膝を抱えて過ごしてた。 暮らして来た生活を思い出す訳でもなく、 思い出を反芻するでもなく、 何を食べ、何時トイレに立った のかさえ全く覚えていないし、 何日間そうしていたのかも 記憶に残っていなかった。 朝日が射し込み、街明かり... 続きをみる
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