敗北者のブログ

長年生きて来たぢぢぃの独り言

敗北者のブログの新着ブログ記事

  • ウザくら(ウザい桜)

    残された僅かな時間に 私はどれだけの 傷跡を残せるかな 足元に絡み着く 薄くて淡い色した 桜の花びらが ミュールの隙間に 入り込んで 貴方に向いた足が 進まない ここまでならば 睫毛が触れる程 近づきたいのに いったい何枚の 花びらが 二人の間に舞っているの 伸ばした腕のその先に 小癪な笑顔が悔し... 続きをみる

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  • 語り物

    言葉は感性から湧き出る雫 涙の様に、涎の様に、 五感が受けた刺激に 無意識に染み出る躰の反応 だけど、それを素直に 言い現してはいけない 咀嚼して、磨いて、温めて 吐き出す。 だって 言葉は時として 鋭い刃物になるから だけど、そうすると、 人は自ずと無口になってしまう。 躊躇って、磨いて 手のひ... 続きをみる

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  • 話し逸れ捲り

    俺は女を選べなかった男。 逆に言えば、選んでくれた女に 拾われた男なんだよな。 好きになった女の眼中には、 俺は男としての価値はなかったのだ。 てか、その相手に気持ちは伝えては いないのだから、 評価すらされてないんだよな。 告白が出来ないヘタレ。 根性なし、小心者、ダメ男。 相手が気持ちを伝えて... 続きをみる

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  • 家族葬

    この頃、 人が亡くなると家族葬と 言うのが流行っている。 と言うか、このご時世なので、 人が集まる事は避けられては いるようですが、 世界がそうなる以前からの話しです。 昔は、家族や身内が亡くなると、 その家族は訃報を誰に、 どんな関係の人までに 知らせるのかを相談したり、 アドレス帳や手紙、年賀... 続きをみる

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  • 虹の天使

    虹に天使が腰掛けていた。 「ねえねえ、貴女は何処から来たの?」 明るいトーンの声と屈託のない笑顔に 女は視線を合わせないまま俯き 立っている足元に向かって応えた。 「どうして、そんな事を聞くの?」 「駄目だよ、質問に疑問で応えるのは ルール違反だよ。 さあ、ちゃんと私の質問に応えてよ。」 女は顔を... 続きをみる

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  • 戦争の結末

    いい女がなりふり構わず 本心を吐き出し始めたら、 その射程範囲に居てはならない。 直ぐに、その場から 逃げなくてはならない。 増して、 それが切羽詰まった 告白だったなら、 射程距離はICBM級に及ぶ。 ロックオンされてしまう前に、 大陸を超音速で逃げなければ、 告白のテルミット弾は、 5000℃... 続きをみる

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  • シャボン玉

    貴方の息が ふぅー、ふぅーと 吹き付けられて ポロリン、ふわりと 出来たシャボン玉。 七色の渦が流れる虹を纏い 風に舞い上がる。 私はその中から ふわりと貴方を 眺めていました。 いつ割れるか 分からない 薄くて儚い 皮膜に包まれて ほんの一時 貴方の視線に 追い掛けられて 無邪気に はしゃいで ... 続きをみる

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  • 老い

    庭の梅が咲き散らかり ボケの蕾が膨らんで 春を待ちわびてる。 昼ちょっと前、 植える時期が遅かった チューリップに、 追い肥を上げて やがて 咲き乱れるであろう 景色を思い描く。 とうとう枯れたな 俺の下半身は。。。

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  • 猫舌

    唇を重ねている間に、 あっと言う間に 冷めてしまったコーヒーに 罪はないけど、 余りにも 猫舌が過ぎる貴方の作戦に 私はまんまとはめられた様ね。 私の気持ちは 熱いままだけど、 その熱さには 気付いてはくれないのかしら。 カップも温めずに サイフォンで淹れた コーヒーだから、 そんなに熱くなかった... 続きをみる

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  • 許し難し

    そのヘアスタイルって、 ふわふわ感が軽くて、 自然な明るさのカラーが 似合ってる。 可愛いよね。 ネイルもちょうどいい ピンク色のあしらいが、 春っぽくていい感じ。 カラコンと唇の色の マッチングが凄く 笑顔に合ってて、 シャドーも可愛い色合いだね。 笑ってる時の横顔、 めっちゃキュートに見えるよ... 続きをみる

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  • 儚月

    真っ青な空に ほとんど溶け込んでる半月 もう陽も高く 朝とも言えない一時に そんな処で なにを頑張ってるのやら 熱いカフェオレ片手に 見上げた空には 根性だけでは 生き残れない 儚さが浮かんでた

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  • 雪雲

    愛人宅のマンションのベッドで 帰り支度を始め様としていたら、 西の空から巨大な雪雲の塊が じわじわと迫って来るのが ハッキリと見えた。 ダークグレーの不吉な奴らは、 やがてこの街、俺の頭上に やって来るだろう。 不意に、 逃げ場のない不安感に襲われた。 思わず、 彼女の手を握り締めてしまった。 つ... 続きをみる

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  • 寝顔

    朝日が薄いピンク色のカーテンを すり抜けて、 寝室の一番奥にベッドにまで 届く頃。 寝顔が幼く穏やかで、 頬には乾いた涙の跡が 白く弧を描き 産毛に白く浮かんでる。 夕べの夜更けに仕上げてた筈の ネイルが もうこんなにも剥がれ掛けてる。 いったい彼女に どんな将来が待ってるのか。 どんな出逢いが何... 続きをみる

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  • ひろみ手記

    出逢って間もない頃に、彼女を元気付けるために何度も何度も励まし続けていた俺に対して、彼女がその応えとして書いた手記。 本人の了承済みです。 ご注意と致しましては、暗くなりますので御覚悟の程を宜しくお願いします。 限界になっているのに 助けてと伝えられる人が 私の傍には誰もいなくて、 それを話せる人... 続きをみる

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  • OLの世界

    あの、田中さん。 田中さんてばっ、 それっ、内緒話しをする 声の大きさじゃないんですけど! ただ共感だけしてくれれば いいのに、 なんで慰めようとして 理屈を語り出しちゃうのよ。 ウザいから止めてね。 負けるが勝ちだなんて、 そんな理屈なんかないよ。 だって、 負けっぱなしじゃん 貴女は。 結果的... 続きをみる

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  • OL風景

    いくら薄化粧だからって、 ワイシャツは白いんですが。 少しは気を遣ってって、 それどころじゃないのかな? 抱き締めちまっていい状況かな? この女子は泣かないだろふつー。 ミスじゃないよな、 プライドなのかな? 泣き顔が可愛いのは貴重だね。 出来る女子は、 泣き顔にも卒がないのか? ハンカチは? そ... 続きをみる

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  • 意地、やけくそ

    下らない。 実に下らな過ぎる。 三流の雑魚大学卒で中途採用。 始めから出世の道などはなかった。 便利に使い回され、 面倒な仕事を押し付けられて、 ホイホイと従って来た。 客先でトラブルが発生すれば、 声が掛かり、東北から関西圏を 車で走り回っては、長々と ホテル住まいの出張暮らしをして。 協力会社... 続きをみる

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  • 楽しい仕事

    好きな仕事に就く。 新卒者の皆さんは、そんな夢を抱いて会社を決めて、面接や試験を受けるのでしょうね。 自分の将来を描いて社会に旅立つ。 若さっていいですよねぇ。 染々としちゃいます。 かくゆう私も新卒の頃は、自分のやりたい仕事、好きな設計の仕事に就いたのでした。 分野は機械設計。 技術設計部機械設... 続きをみる

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  • ったく、もう!

    仕事をしていると、と言うか、 世間的には、良く、 努力してできる様になれた人を エライ❗ って褒め称える風潮がある。 なにそれ! 努力しなきゃ できなかったんだよね? 普通じゃ使えない 奴なんだよね? それってダメな 奴じゃないのかな? 使えない奴じゃないの? 努力もしないで普通に こなせる方が良... 続きをみる

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  • ダサい治虫

    満月を拝むやうに手をあはせ 白き息を吹き掛ける こよひの月はきれひですね 僕のとひに 手を伸ばせば届くかも 君のかすれた聲に 僕は童のやうに笑つてゐた

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  • このライン

    単なる文字なのに 直接話し掛けられている様な 響きがある。 言葉が声になって 心の中を温める。 伝えられる気持ちは 一服のコーヒーを前に 余りにも 染々とさせる。

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  • これで、、、

    瞼を閉じてその声に耳を傾ける。 速まる鼓動に掻き消されたさよならは 携帯の奥底にゆっくりと沈み 静寂が訪れる。 やっと絞り出したかすれた声で ただ一言 うん と応えるしかなかった。 瞳の奥の走馬灯は全て笑顔なのに 震える指先は何も躊躇わずに 画面をスライドさせた。

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  • ハズい

    一際大きな木漏れ日が スポットライトの様に彼女を照らす。 眩し過ぎる笑顔の可愛いらしさ。 人通りの多い井の頭公園で 恥ずかしげもなく 跳ねながら手を振る無邪気さは まるで園児の様だ。

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  • 痛くないんだよ

    どうしてなんだ? 不思議だった。 悔しかった。 こんなにも愛していて 凄く大切で こんなにも愛されているのに 俺のお腹は痛くならなかった。 なんなんだろう? 悲しいや寂しい 怒ってるや楽しい時には 手に取る様に共有出来るのに。 一緒に眠り、一緒に起きて 食事を共にして 日々の気持ちや感情を 共有し... 続きをみる

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  • こんな男の何処が?

    自信など微塵もない。 見た目は十段階評価をすれば、 恐らく三か二程度の醜男。 一と言わない所は、 ギリプライドって事で許して欲しい。 性格も自分て言うのも なんなんですが、優しさは三か四。 口は悪い方だと思うし、 時々、 心ない言葉で人を 傷付けたかなって自覚する事も しばしば。 話し上手でもなく... 続きをみる

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  • なのに涙

    いつまでも治らない 無味無臭、無色透明で 空白のまま止まる時間。 手足も瞼も呼吸さえも 静止した真っ白闇。 光が凍り着いて はらはらと剥がれ、 滲み出る涙だけが 唯一動の抗い。 ここはいったい 何次元の世界線 なんだろう。 俺はいったい どこに 迷い込んでしまったのか。 彼女の笑い声が聞こえる 笑... 続きをみる

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  • 奇跡の声

    そこだけにスポットライトが 当たっていた。 土曜日の昼下り、 人混みで混雑してた横浜駅の 地下街で空耳だと思った。 と言うよりも、 全くの空耳だった。 此だけの喧騒の中で、 俺の名前を呼ぶ声が 聞こえて来たのだ。 しかも、 数秒前に降りて来た 背後の階段の方から。 距離的にはかなり離れた、 階段の... 続きをみる

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  • マナー違反です。

    それを始める前には、 キッチリと化粧は 落として置いて下さい。 特に口紅。 それと、 ゴテゴテの指環とイヤリングも 外して下さい。 帰宅して、 ドアを閉めた途端。 「お帰りなさい」の挨拶もなしに、 キスすらもしないで、 いきなり膝間付いて、 チャックを下ろし 引き摺り出して 咥えるのは、 どう考え... 続きをみる

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  • 窓辺の惨劇

    誰を思い出してるの? 窓硝子に映る背後の笑顔。 腰に廻される手、 肩に乗る顎。 誤魔化さないで。 応えてもいいんだけれど、 どうせ見透かされてるんだから、 男らしく強がらせてよ。 二人の顔が並んで映る。 夜景の向こうにそびえる スカイツリー 忘れなくてもいいけどね 忘れさせて上げるね。と ベルトを... 続きをみる

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  • 抱き締め力

    ある女性のツィートを読んでて、 ふと、彼女を抱き締める力加減について考えてしまった事がある。 ハグの仕方って言うか、 彼女の抱き締め方って、誰に教えて 貰った分けではないので自分なりに 勝手に解釈をしてた。 それが正解なのかは別にして、 彼女を抱き締める定番の形ってのは 定まっていて、 その立ち位... 続きをみる

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  • 対糸 (ツイート) 2

    色々な約束を守れる小指を 持たなければ 信頼は得られない 色々な望みを読み解ける 話術を操れなくては 叶えられない 色々な場数を 踏んでなければ 先回りはできない 色々な挫折に 屈していなければ 痛みを理解できない なに一つ出来なくても 寄り添う気持ちがあれば 支えにはなれるはず 何故か分からない... 続きをみる

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  • 対糸 (ツイート) 1

    幾つもの 愛してると言う声が聞こえた いつ言われたのだろう 何処で言われたのだろう 誰から言われたのだろう どうして言われたのだろう 何故そんな事が言えるのだろう こんな薄汚い俺の耳に そんな言葉は余りにも 惨過ぎる 有りのままの姿を晒して 素の自分で居られる 何も隠さずまんまの 気軽さで自然体で... 続きをみる

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  • 胡蝶蘭

    何故、 こんなにも苦しいのか? ただ寝顔を 見ているだけなのに。 何故、こんなにも 狂おしいのか? 安らかな寝息が 聞こえているだけで。 どうして、 これ程までも 愛されてしまったのか? どうして、 こんな事が出来るほど 夢中になれるのだろう。 いったいこの俺の何処に そんな価値が あるのだろうか... 続きをみる

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  • 花筏

    前もって言って置きますが、 文体がめちゃくちゃで ストーリーも、 傷だらけのレコードの様に ぶっつんぶっつんと飛びます。 安定しない男心の不安定感を 垣間見たくはない方は、 イラっとしますので ご遠慮下さい。 序章 女からの相談事に対しては、 解決方法や回避方法を 説明してはいけない。 女が困って... 続きをみる

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  • リング

    堅く握り締めた拳の中には、 飾り気のない 細いシルバーのリング。 ある日、なんの前触れもなく、 突然にポストに投げ込まれた 訃報を知らせる手紙の中に、 無造作に、 同封され送られて来た。 昨年○月○日に逝去されました。 失礼とは存じますが、 故人の意思に従い 同封させて頂きます。 指輪が凍り付くよ... 続きをみる

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  • とあるおばさん 3

    俺は、一度好きになった女は、 滅多に嫌いにはならない。 一度、愛したら、 その心や気持ち、内面を 好きになっちゃうから 外見が気にならなくなるのかな。 だって、愛してる人が、 もしも、万が一、 交通事故や病気で 変わり果てた姿に なったとしても、 愛してる事に変わりはないから。 それは、何十年の時... 続きをみる

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  • とあるおばさん 2

    「ねぇ、良かったらで良いんだけどね、 本当に、嫌だったら断っていいんだから ね、こんなになっちゃった女になんか、 なんの価値もないのは解ってるから」 卑下にしか聞こえなかった言い訳に、 妙に腹が立った。 昔とは言え、自分の彼女だった女が、 誰にでも自慢出来た彼女だった女が 今では、価値のない女なん... 続きをみる

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  • とあるおばさん 1

    もう数年前の話しです。 会社の用事で、会社近くの銀行に 行った時の事。 窓口で手続きをして貰って居る間の 待ち時間に、3~4人掛けの椅子に 座っていると、 一人分を空けない程度の間隔に 一人の、いかにも場末の飲み屋に 居そうなおばさんが腰掛けたのだった。 俺は、特に気に掛ける事もなく、 床に視線を... 続きをみる

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  • だってバカなんだもん 3

    俺は彼女と別れた。 その日を境に、一切の連絡を取らなくなってしまった。 その日の午後は、やけに夕陽が眩しくて田舎の寂れた駅舎の向こうには、果てしない畑が広がり、遥か遠くの山々の谷間に、まだ茜にも染まり始めていない太陽が、俺を嘲り笑うかの様にゆらゆらとくゆっていた。 「今まで、ありがとね。」 ありが... 続きをみる

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  • だってバカなんだもん 2

    ほんの少しの勉強で、俺はアッと言う間に学年の上位の成績になり、いつの間にか2位3位になっていた。 とは言うものの、なんせバカばっかりのグズ高校。 普通の高校と比べれば、下の下ランクでしかない。 偏差値が幾つなのかも分からない始末。 大体偏差値なんて言うモノは学力を表す数値なんだから、我が高校には不... 続きをみる

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  • だってバカなんだもん 1

    そうか、そうなんだと 今更ながらに気が付いた。 このブログには、 皆様はエッセイを書いている。 こんな事に今更になって 気が付くなんて、 なんて間抜けなんだろうかと 我ながらにして自分の愚かさに 驚いてたりする。 文章を書く事に苦労をしたのは、 大学を卒業する為の論文を 書かなければ成らなくなった... 続きをみる

  • 胡蝶蘭

    何故、 こんなにも苦しいのか? ただ寝顔を 見ているだけなのに。 何故、こんなにも 狂おしいのか? 安らかな寝息が 聞こえているだけで。 どうして、 これ程までも 愛されてしまったのか? どうして、 こんな事が出来るほど 夢中になれるのだろう。 いったいこの俺の何処に そんな価値が あるのだろうか... 続きをみる

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  • あの娘は、

    あの子は泣かないかも知れない。 心が凍り付いて、 泣けなくなるかも知れない。 逆に、俺が泣くかも知れない。 心が無くなって、何も感じずに、 無表情のまま ただ涙だけを垂れ流すのかも 知れない。

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  • おい、月よ。

    闇を裂く鋭さを持たない ぼやけた月が群雲に 追い立てられて 東の隅っこで泣きべそを かいている。 そこがお前の居場所なのか。 惨めだよな。 そんな姿でも 俺を笑う積もりなのか。 お前には そんなに俺が 惨めで情けない奴に 見えるのか。 そんなに無様に 映るのかよ。 応えろよ月。 いつも表の顔ばっか... 続きをみる

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  • 早苗

    いつもと違う筆圧の高い丸文字が、 丁寧に並んでいた。 夕暮れの茜色が射し込む窓際の 机上には、何枚かの便箋だけが 重なり、 ムッとした熱気で部屋全体が 揺らいでいるように見えた。 視線を便箋に落とすと、 見慣れたはずの丸文字は、 硬い表情を隠しきれずに 俺に語り掛けている。 窓を開け放つ手が便箋に... 続きをみる

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  • 女優の愛人

    元々、それ程明るい人柄ではなかった筈の彼女。 俺と出逢うまでは、例えば小中高の卒業アルバムを見てもオカッパ頭の俯き加減で笑っている写真が殆んど写っていない、可なり暗めな女の子。 分厚い卒アルなのに、数々のイベントや思い出が沢山残されている卒アルなのに、そこに登場する彼女は決して中央に居る事がなく、... 続きをみる

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  • 磯釣り師

    釣り針も付けずに磯竿を立てる 何も考えずに、ただひたすら ぼーっと過ごす磯釣り師 BGMは岩に砕ける波の音 うねる海面に心が 深く静かに沈んで行く 冷たく、暗く、漂う心 何も見えず、 何も聞こえ無くなった時 愚かさも酷さも何もかも 全てを封じて心が閉じる 風もない凪ぎの磯で一人 釣竿の穂先を眺めて... 続きをみる

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  • だけど、独り言

    もう一人の俺が言っている お前のせいじゃない、と 幾多の分岐点はあったけど そのどれもが、二択ではなく 決まっていた岐路だったんだと しかも、その全てが正解だったと そうするしかなかったんだと それしか選べなかったんだと お前は常に正しく、 当たり前の道を歩んで たどり着いた結論。 お前は悪くない... 続きをみる

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  • ノーモーション

    ありのままの恋心を 素直に真っ直ぐに 投げつけられた。 余りにも突然に なんのモーションもなく いきなりの全力投球だった。 身動きが取れずに 剥き出しの裸の心が、 直球のストレートを まともに食らってしまった。 両手を構えている余裕など 全くなかった。 心のど真ん中に投げ込まれた なんの飾り気のな... 続きをみる

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  • そこにいた彼女。

    仏壇に上げたお線香の灰が、 くるんと丸まりながら、 燃え繋いでいる。 それは仏様が喜んでいる 証しだと、 何処かで聞いた覚えがある。 遙々と、この遠い港街の外れまで 長い時間を掛けて始めて訪れて来た。 彼女の生まれ育った穏やかな景色。 あれから三年。 忘れる事など出来ず、 亡くなった事実からさえも... 続きをみる

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  • 負のスパイラル

    もうこれ以上 続けてはいけないんだと思う。 俺は、お前と別れようと思う。 共に破滅と言う名の 冷たい沼の中で、 二人が二人だけに なってしまうから。 お前だけの俺ではないから。 俺一人でお前を抱え切れないから。 お前の望みには、 応えられないから。 応えられない俺を庇う様な笑顔を、 みてるのが辛い... 続きをみる

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  • IWハーパー

    IWハーパーのボトルが 殆ど減らない夜に 浅く座ったソファーで俯いて 深いため息が一つこぼれ落ちた 短いプリーツスカートから スラリと伸びた綺麗な素足が ため息を軽やかに踏み潰して 鼻唄と共に離れて行く。 ロックの酒がこんなに苦いなんて いったい何年振りだろうか アートテイタムの連打が 痛いほど心... 続きをみる

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  • 孕みたい。

    全裸ながら凛とした佇まいで 目の前に立つ彼女は、 その決意を露に示す眼差しを 真っ直ぐに俺に向けて言った。 「貴方の赤ちゃんが欲しい」 と、 両手をお腹に当て子宮からの 叫びに従う様な聲が 俺の心に突き刺さった。 禁断の決意が女の性と業で 結実して剥き出しになる。 俺は戸惑いや驚きよりも、 抱いて... 続きをみる

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  • 誤解してるよ。

    それ誤解してるよ 誤解しててもいいんだけど 誤解してるって事を 理解して誤解しててね じゃないと誤解じゃなくなっちゃうし 誤解してる事に疑問を持っちゃう それで 誤解じゃない様にしたくなるでしょ そうなると真実を知りたくなるから 誤解から離れちゃうじゃん 誤解してた方が良い事ってあると 思うんだ。... 続きをみる

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  • 夜景に孤独

    この広い都会の中で、 誰一人として俺を知らないなんて そんな孤独を感じていた。 窓の下に無限に拡がる大都会の 瞬く夜景。 その一つ一つの灯りには 理由があって、 会話や笑顔が照らされてる筈なのに、 硝子に映る俺の影は、 今日も一人ぼっちで 何も聞こえては来ない。 たった一人の大切な女が、 この場所... 続きをみる

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  • たった三千円

    苦労を知らない 透き通った白い肌をした手。 派手ではないけど 何処か華やかな彩りを あしらったネイル。 手首には細くて鋭い輝きを 放つプラチナのブレスレット。 右手の指には キラキラの宝石。 それなのに、何故か 薬指には 安っぽくて野暮ったい 鈍色の指輪。 それが俺なんだ。

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  • 完全武装

    デスクの横でなぜしゃがむのかな? 前髪命の娘は 上からのこの角度が一番可愛いのを 知っててこれだよ。 書類を抱く様にかかえれば 胸の谷間も上からは ばっちりと出来上がり。 むっちり太腿に タイトなスカートも ぴったりフィット。 おパンツラインもクッキリと 鮮やかに。 綺麗な膝を並らべたら 完全武装... 続きをみる

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  • 虹に

    虹に向かって歩いていたの。 二人手を繋いで 暖かい向かい風の中 歩幅は合わなくても 髪はちゃんと規則的に揺れて 香るシャンプーに 満足してた。 キラキラ、サラサラ 輝いて、 七色を映して貴方に届け 行く先が例え雨だとしても この瞬間に、 感じてる幸せが 私の全てだから 許して上げるんだ ちょとぐら... 続きをみる

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  • 内線

    デスクの電話がけたたましく鳴り、 内線の受信が入る。 やけに明るく楽しそうな声が 受話器の向こうではしゃいでる。 この娘はいつもこうなんだ。 仕事上では 関わりのない部署からの内線電話。 「東の空を見て、虹が出てるよ。 なんか良い事あるのかな。 例えば。。。 二人で飲みに行くとかね。 なんちゃって... 続きをみる

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  • 切符

    手のひらの片道切符には、 行く先は書いてません。 何処に行くのか、 分かりません。 誰と出逢うのかも、 分かりません。 ただこの切符を 手渡してくれた、 あなたの気持ちは、 生きている限り 感謝し続けます。

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  • 大丈夫だよ。

    何処にだって行ける。 誰とだって話せる。 何時だって笑える。 だって私は生きているから 素敵なあなたと出逢えたから あなたが私をこんなに変えたから 素直になれる。 優しくなれる。 もうなにも怖くない。       ありがとう                あなた。

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  • 癒しの奥

    言霊を宿した癒しの言の葉は、 あなたの心に 暖かい温もりと言う名の 種を蒔きます。 その種は四季を問わずに 即座に芽吹き、 麗らかな優しい雨に恵まれて、 とてもたおやかな花を 心の隅々にまで咲かせます。 その言の葉を手向けてくれた人が、 あなたの思い人ならば、 花は心一面に咲き誇り続け、 枯れる事... 続きをみる

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  • 日記

    見慣れた綺麗で 丁寧な文字が並んでる。 書き著しているのは 二人の生活の出来事。 君らしい視点が 俺を視ていた日常は、 なんて純粋な真心に 包まれていたのだろう。 俺はどうして、 こんなにも溢れていた愛を 棄てられたのだろうか。 手を伸ばせば 指先が斬れてしまいそうな 鋭い上弦の三日月が、 瞳を伝... 続きをみる

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  • 日々是記念日

    半世紀以上もだらだらと生きていると、人間として色んなしがらみってのが、ごちゃごちゃわさわさとしがらまっちゃってこんがらがってしまっている事に気が付いたりする。 例えば一年てのは、ご存知365日間もあったりする。 これが意外に長いのだが、 その長きに渡る一年間を過ごして居る間に、ある月のある日にふと... 続きをみる

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